歯医者さんに行くタイミングというのは、人それぞれです。
お口の中に少しでも違和感が生じたら、とりあえず診てもらうという人もいれば、虫歯の痛みが我慢できなくなった時にはじめて歯医者さんへ行く人もいらっしゃいます。
中には我慢し続けて、痛みが消え、そのまま放置してしまうケースも珍しくありません。そこで気になるのが「虫歯を放置し続けたらどうなるのか」という点です。
痛みが消え、日常生活にも支障がでなければ、放置しても問題ないように思えますよね。あなたはそんな経験ありませんか？
1 虫歯は自然治癒しない病気
まず、前提として虫歯という病気は、自然に治ることはないとお考えください。
風邪や食あたりなどは、発熱や下痢など、いろいろな全身症状が現れますが、安静にすることで自然に治っていきます。
いずれも、ウイルスや細菌などが悪さをする病気なので、虫歯菌によって発症する虫歯も同じように自然治癒してもいいようなものですよね。けれども、虫歯は放置することで、確実に病態が進行する病気といえます。
2 進行するにつれて歯質が失われていく
虫歯を放置してはいけない理由として、その特殊な病態が関係しています。
というのも、虫歯は、単に痛みや不快感などが現れる病気ではなく、「歯」というかけがえのない組織が溶けていく病気だからです。
放置すればするほど、エナメル質や象牙質といった重要な組織が失われていくのです。基本的に、これらの組織が再生することはありません。
3 痛みの強さと病気の重症度が比例しない？
一般的な病気は、痛みが強くなるほど、病状も悪化していきますよね。
痛みは、体から送られてくる危険信号ですので、重たい病気ほど気づきやすいようにできているのです。
虫歯も基本的には同じです。エナメル質の虫歯では、痛みを感じることはありませんが、象牙質や歯の神経にまで到達した虫歯は、激しい痛みを感じるようになります。
けれども、さらに重症化すると、歯の神経が死んでしまい、痛みを感じることがなくなるのです。
そうなると、治療受けずに放置し続けても、とくに困ることはなくなりますよね。その結果、虫歯がさらに重症化して、周りの歯や全身にまで悪影響を及ぼすことあるのです。
4 放置した虫歯によるトラブルとは？
虫歯を放置し続けると、周りの歯に虫歯が広がることがあります。
また、歯の根っこから虫歯菌が漏れ出して、歯茎に膿瘍を作ったり、歯槽骨を破壊したりすることもあるのです。
さらに、繁殖した虫歯菌が血流に乗って全身へと回り、動脈硬化や心筋梗塞のリスクを引き上げることもあるため注意が必要です。
まとめ
このように虫歯は、治療を受けずに放置し続けることが可能な病気です。
けれども自然治癒することはなく、悪化の一途をたどり、最終的には全身疾患のリスクを引き上げることもありますので、放置するのは良くありません。
ですので「これって虫歯かな？」と思ったら、すぐに歯医者さんに診てもらいましょう。
発見が早ければ、治療に伴う痛みも少なくなりますし、治療費もお安く済みます。また、治療期間も短く済みます。
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