唾液が少ないと様々な健康上のトラブルが起こります。

あなたは、唾液のことを普段あまり考えることはないかもしれません。

あって当たり前と思われている唾液ですが、さまざまな原因で分泌されづらくなることがあります。

そして唾液が不足するとそれまでには思いもかけなかった不具合が起こってきます。

今回は唾液が出なくなるとどんなことが起こるのか、また唾液をきちんと分泌させるにはどうすれば良いのか、ということについてお話ししていきます。

 

唾液が出ないとこんなことが起こる!

では、唾液が少なくなってくるとどんなことが起こってくるのでしょうか。

一つずつ挙げていきます。

1.食事がしにくくなる

唾液の役割として、潤滑剤としての働きや、消化酵素としての働きがあります。

そのため、ものが噛み砕きにくくなったり、飲み込みにくくなるというようなトラブルが起きてきます。

 

2.しゃべりにくくなる

口の中が乾くとしゃべるのも困難になってきます。

 

3.口臭が強くなる

唾液が減ると口臭は強くなります。

わかりやすい例で言うと、朝起きた時は誰でも口臭が強くなりますが、これは眠っている間に唾液の分泌が落ちるために、口の中の細菌が唾液で流されずに大量に繁殖するためなのです。

 

4.虫歯や歯周病のリスクが高まる

唾液が減ると唾液の持つ自浄作用が落ちるために、細菌が口の中に大量に繁殖するのと、歯が虫歯になりかけた時に、唾液中の成分でその部分を修復する、という「再石灰化」の働きが期待できなくなるためです。

 

5.口の中がヒリヒリ痛む

唾液には粘膜を保護する役割もありますが、これが少なくなることによって口の中が荒れてヒリヒリ痛みやすくなります。

 

6.口内炎ができやすくなる

口の中の潤いが無くなるために粘膜が荒れやすくなるのと、唾液が細菌を洗い流さなくなることで、口の粘膜の傷が細菌に感染しやすくなるためです。

 

7.味覚が鈍る

食べ物や飲み物の味は、味物質が唾液に溶かされることで感じるようになります。

それが少なくなることで、味覚が鈍ってしまう原因となります。

 

唾液を出させるためには

唾液が少なくなる原因には加齢、ストレス、喫煙、飲酒、薬の副作用、生活習慣、病気の影響などいろいろありますが、まずは健康的な生活を心がけることが重要です。

具体的にはタバコやアルコールはほどほどにする、ストレスを溜めすぎない、規則正しい生活をする、ということが大前提で、食事の時にはよく噛む、人とよく話す、など唾液腺を刺激してあげることも大事です。

 

病気や薬の副作用が原因であれば、原因の病気の治療はもちろんのこと、場合によっては担当医と相談の上、薬の変更や中止をした方が良いかもしれません。

もしも口の乾燥がなかなか改善しない場合には、一度かかりつけの歯医者さんに相談してみましょう。