歯ブラシというのは、歯の平面の部分を磨くには最適な清掃器具ですが、歯と歯の間はなかなか磨けません。
そこで有用なのがデンタルフロスです。(以下フロス)
歯の定期検診では、フロスを使ったお掃除もしてもらえるかと思いますが、残念ながら自宅で行っている人は驚くほど少ないのが現実です。
1 毎日フロスを使っている人は全体の2割程度
東京都が行った「いい歯東京」という調査では、フロスや歯間ブラシの使用頻度に関するアンケートも実施しました。
その結果、これらの清掃器具を毎日使っている人は3割に満たない数だったことがわかったのです。
同じような調査を愛媛県も実施しているのですが、こちらの結果は2割弱となっていました。
地域差も見られるようですが、全体的にフロスを使っている人は少ないということがわかります。
あなたはフロスを使っていますか?
2 アメリカは6割程度の人がフロスを活用している
ではアメリカではどうでしょうか??
アメリカでは6割程度の人が毎日フロスを使っていることがわかっています。
これは日本の3倍にもなる数値で、日本と海外では歯磨きや予防歯科への意識が大きく異なることがわかります。
ではなぜこれほどまでに、予防への意識が異なっているのでしょうか」
3 日本には国民皆保険制度がある
日本には、国民皆保険制度がありますので、基本的にすべての人が1~3割負担で歯科治療を受けることができます。
ですから、虫歯治療や歯周病治療にしても、毎回の治療費が1~3千円程度であることがほとんどですよね。
それだけに、虫歯や歯周病になったら「とりあえず保険診療で治してもらえればいい」という意識があるのかもしれません。
一方、アメリカの場合は、国民皆保険制度がありませんので、多くの人は自分自身で高い保険に入るか、歯科治療を受ける際には高額な医療費を支払うこととなります。
そう考えると、簡単には虫歯や歯周病になれませんよね。
すると、「病気は予防することが何より重要」という考え方が根付いてくるのでしょう。
もちろん、オーラルケアに対する考え方の違いも根本的に存在しているものと思われます。
4 虫歯の予防は歯の寿命も延ばしてくれる
歯磨きをしっかりと行い、フロスや歯間ブラシも活用することで、虫歯を予防することができます。
その結果、歯科治療にかかる費用を抑えられるだけでなく、歯の寿命も延ばすことにもつながりますので、積極的に予防していくことをおすすめします。
その上で、毎日フロスを活用することは非常に効果的です。
5 まとめ
日本人のフロスの使用率は、まだまだ2割程度に留まっています。
これはアメリカやヨーロッパなどの歯科医療先進国から見ると、非常に低い数値となっていますので、ぜひとも伸ばしていきたいものです。
その結果、虫歯や歯周病で苦しむ人もどんどん減っていくものと思われます。
いつまでも、美味しく、好きな食べ物をガマンすることなく食べられることはQOLに大きく影響します。
あなたも予防に力を入れてみませんか?
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