歯石を取るとスッキリしますね。

歯石は歯周病を引き起こしてしまうものですので、除去した後は歯茎の炎症が落ち着き、歯茎は健康な状態になっていきます。

ところが、予期していなかった思わぬ変化が現れることもあります。今回は歯石を取った後、歯や歯茎にどのような変化が現れてくるのか、についてご紹介していきます。

歯石を取ると現れるうれしい効果

■歯茎から出血しなくなる

たとえ歯磨きをちゃんとやっていたとしても、歯石がついていれば歯茎の炎症は引きません。

歯石をきちんと除去することによって、歯茎の炎症も落ち着き、引き締まった歯茎へと変わっていきます。それまで赤く腫れていた歯茎はピンク色に変わり、歯茎から出血もしにくくなっていくでしょう。

■口臭が減る

歯石がついている状態だと、その部分に細菌が大量についているため、強い口臭を引き起こしやすくなります。

このような状態ではいくら歯磨きを頑張っていても口臭が完全に消えることはありません。歯石を取ることで口臭をかなり減らすことができます。

長期間放置していた歯石を取ると起こりうる変化

歯石を取った後、必ずしもうれしい効果だけが出るわけではありません。特に歯石を長期間放置していた場合、歯石を取った後に次のような変化が起こることがあります。

■歯がしみる

歯石を取った後、歯が冷たいものなどでしみやすくなることがあります。

これは露出した歯の象牙質を覆っていた歯石が一気に剥がれたことと、歯茎が引き締まってさらに象牙質が露出することにより引き起こされますが、通常は日数が経てば、だんだんと落ち着いてきます。

■歯がスカスカする

歯の表面を大きく覆っていた歯石が一気に剥がれると、それまで隠れていた歯と歯の隙間が露出し、歯と歯の間に隙間が開いたように、スカスカに感じることがあります。

この状態を嫌がって歯石を取りたがらない人も時々いますが、歯石がついたまま放置していると、確実に歯周病は悪化して、抜け落ちるのを早めることになります。

■歯がぐらつく

歯石がかなり分厚くついているケースでは、歯石を一気に剥がすと、もともとぐらついていた歯を固定していた歯石が取れたために、歯がグラグラしてくる場合があります。

このような場合も、患者さんに取って「治療後に悪くなった」と思われかねないケースなのですが、もともとぐらついていた歯が歯石によって固定されている状態というのは、断じて健康的な状態とは言えません。

きちんと歯石を落とし、ぐらつきに対する適切な治療を行う必要があります。

歯石を取ることは歯と歯茎を健康に保つ上で必要不可欠ですが、長期間放置すると歯石を取った後の不快症状が出やすくなります。歯石はこまめに取るようにしていきましょう。