虫歯とひとくちに言っても大人の虫歯と子どもの虫歯に違いがあることをご存知ですか?

一般的に、子どもは甘いものをよく好んで食べますし、虫歯に対する抵抗力が大人に比べて弱いということから大人に比べて虫歯になりやすい傾向があります。

ですが、大人は大人特有の虫歯というものがあります。子どもの虫歯と大人の虫歯にはどのような違いがあるのか、見ていきましょう。

子どもの虫歯の特徴

子どもの虫歯は歯の噛む面や歯と歯の間に虫歯ができることが多く、進行速度が速いのが特徴的です。

虫歯の穴が小さく見えても中で大きく広がっている、ということがよくあるため、すぐに神経に達してしまいやすく、注意が必要です。

そのため、虫歯予防のために、こまめに歯科医院で定期検診を受けたり、フッ素塗布を受けて歯を強化したりすることが大切です。

大人の虫歯の特徴

大人の虫歯は子どもと違い、治療済みの歯や、歯周病によって歯茎が原因で露出してきた歯の部分に虫歯ができやすくなってきます。

 

■治療済みの歯に起こる虫歯(二次カリエス)

大人で最も多く見られるのはこのタイプの虫歯です。

虫歯治療をした後は「もう治った」と思われがちですが、実は虫歯を削って詰めたり被せたりした部分というのは治っているわけではなく、上から人工物をくっつけているだけに過ぎません。

そのため年数がたってくると人工物をとめているセメントが溶けてしまい、隙間が空いてその部分から虫歯ができてしまうのです。

これを二次カリエスといいます。このタイプの虫歯は詰め物や被せ物の内部から起こり始めるため、自分で気がつきにくく、発見が遅れてしまうことも少なくありません。

 

■歯周病が原因の虫歯

成人になると多くの人が歯周病にかかります。

歯周病が進行してくると、歯茎が下がって、それまで歯茎に隠れていた歯根が露出してきます。そして、この歯根には歯の一番硬い層であるエナメル質がないため、とても虫歯になりやすいという弱点があります。

また、歯周病で歯と歯の間に隙間が空いてくると、その部分に食べかすが詰まりやすくなり、だんだんと取り除くことが難しくなって来ます。そうするとその部分から虫歯ができやすくなってしまいます。

以上のことから、大人の虫歯を防ぐためには、こまめに検診を受けることや、歯周病や虫歯を防ぐために歯石取りや歯のクリーニングなどを受けることが不可欠ですが、万が一虫歯の治療を受ける際にも、「虫歯になりにくい材料を選ぶ」ということがとても大事になってきます。

虫歯になりにくい材料のことなど、詳しくお知りになりたい方は歯科医やスタッフにお気軽にお尋ねください。