むし歯治療のあとには、削った歯質を何らかの材料で補う必要があります。
奥歯であれば、それほど目立つ部分ではないので、銀歯が選ばれることが多いです。
もしかしたら皆さんのお口の中にも銀歯があるかもしれませんね。今回はそんな銀歯のメリットとデメリットを簡単に解説します。

1 銀歯のメリット

・保険が適用される

銀歯は、保険が適用される治療法であり、患者さんのご負担は1~3割となります。
治療にかかる費用を安く抑えたいという方には、非常に大きなメリットといえます。

・強度が高く壊れにくい

銀歯は、金銀パラジウム合金で作られており、強度が高く壊れにくいです。
よほどのことがない限り、割れたり、欠けたりすることはありません。ただし、変形することはありますのでご注意ください。

2 銀歯のデメリット

・金属色が目立つ

銀歯はその名の通り銀色をしているので、口を開けた際に金属色が目立ってしまいます。
銀歯を装着するのは基本的に奥歯であり、それほど気にならないという方も少なくありませんが、審美性を改善したいという目的で、セラミック治療に切り替える人もいらっしゃいます。

・経年的に劣化しやすい

歯科用合金は、セラミックほど安定した材料ではありません。
経年的な摩耗や咬耗、変形などが起こりやすいです。また、口腔内では金属イオンの溶出が起こるため、金属アレルギーやメタルタトゥーの原因にもなります。
歯質との間に隙間が生じたら、細菌が侵入して、むし歯を再発させることもあります。

3 セラミック治療の特徴

銀歯とよく比較される材料に歯科用陶材があります。
いわゆるセラミックは、見た目が美しく、生体親和性も高いため、上述したような銀歯のデメリットにお困りの方にはおすすめできる歯科材料といえます。
強い衝撃が加わると割れてしまうという欠点もありますが、基本的には丈夫な材料です。
詰め物や被せ物だけでなく、ブリッジやインプラントにも用いられており、いろいろな症例に対応できます。

ただし、セラミック治療は一部のケースを除いて保険が適用されないため。銀歯よりも治療費が高くなります。
ですから、経済面を重視するのであれば銀歯の方がおすすめです。
つまり、治療を選択する際には、事前に何を優先するのか決めておくことが大切といえます。

▼まとめ

このように、銀歯にはメリットとデメリットの両方があります。それはセラミック治療も同じですので、それぞれの治療の特徴をしっかり把握した上で選択することが大切です。
当院では、歯科材料についても丁寧に説明いたしますのでご安心ください。