あなたは、日常生活の中で「もしかしたら顎関節症かも」と思うような瞬間はありませんか?
顎関節症について、何となく「顎が痛くなる病気」というイメージはあるけれど、詳しい症状についてはそれほど知らない、という方が多いかと思います。
ここではそんな方々のために、顎関節症の原因や症状、対処法について詳しく解説します。
原因はひとつじゃない!?
虫歯の原因は、虫歯菌への感染です。歯磨きを怠り、口腔衛生状態が悪くなると、虫歯になりますよね。一方、顎関節症の原因はそれほどシンプルではありません。
1 かみ合わせが悪い
顎関節症の代表的な原因に、かみ合わせの悪さがあります。
上下の歯のかみ合わせが悪いと、歯列のどこか一部に大きな負担がかかります。その結果、咀嚼運動の支点となっている顎関節へ、さらに大きな荷重がかかることとなるのです。
2 歯ぎしりや食いしばりなどの口腔習癖
日常的に、歯ぎしりや食いしばりをしている人は、歯だけでなく、顎の関節にも大きな負担がかかっています。
私たちがものを噛む力というのは非常に強く、時には硬いエナメル質も破折させるほどです。
食事の際は、歯と歯の間に食物が介在しているため、ある程度の緩衝作用が働いているのですが、歯ぎしりなどでは直接、歯と歯が接触するため、顎関節にものすごい力が加わっています。
3 頬杖をつく
机に向かっている時に、頬杖をつく癖がある人も要注意です。
頬杖というと、ただ単に顎を手の甲に乗せているだけのイメージしかありませんが、この時、頭の重さを片方の顎関節だけで支えている形となります。
私たちの頭の重さは、体重の10%程度と言われていますので、50kgの方であれば5kgの重さがあることになります。これは侮れない数値といえます。
4 口を大きく開ける癖がある
食事の際など、日常的に口を大きく開ける習慣のある方は、顎関節にかかりやすいです。
特に、関節円板が脱臼して、口を閉じられなくなる閉口障害には気を付けなければなりません。
対処法もひとつじゃない!
このように、顎関節症の原因は、患者さんによって大きく異なります。
その多くは、日常的な習慣に由来していることが多いので、まずはそれら悪習癖を自覚することから始めなければなりません。
一方、かみ合わせの悪さなどは、歯科医院における咬合調整や歯列矯正など、具体的な歯科治療が有効といえます。
いずれにせよ、顎関節症の兆候が見られる方は、まず歯科医院を受診することをお勧めします。
専門科による診断を受け、適切な処置を施していくことが大切です。
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