歯垢はデンタルプラークとも呼ばれ、溜まったままになっていると虫歯や歯周病の原因となるので気をつけたいものです。
歯垢には溜まりやすい場所というものがあり、その部分が虫歯や歯周病のリスクが高い場所であると言えます。
歯垢が溜まりやすい場所を知っているかそうでないかで、歯磨きの仕方にも違いが出てきます。今回は歯垢が溜まりやすい場所を覚えてしまいましょう。
歯垢が溜まりやすい「三大不潔域」とは
お口の中には「三大不潔域」と呼ばれる、歯垢の溜まりやすい場所というのがあります。それは「奥歯の溝」、「歯と歯茎の境目」、「歯と歯の間」の3箇所です。
1.奥歯の溝
奥歯の溝は構造的に汚れが溜まりやすくなっています。
特に奥歯の溝から虫歯ができるリスクが高いのは、生えたての永久歯です。
生えたばかりの永久歯というのは、見た目は普通の歯と変わりませんが、構造的に弱く、すぐに酸に溶かされやすいという弱点があります。
また、歯が全くすり減っていないため、相対的に歯の溝がとても深くなり、歯垢が取り除きにくいという難点もあります。お子さんの歯の生え変わり時期は特に注意して磨くようにしましょう。
2.歯と歯茎の境目(歯頚部)
歯と歯茎の境目は、意識して歯ブラシを当てないときちんと磨けません。
何気に左右にゴシゴシ動かすだけでは、歯と歯茎の境目の汚れを取り残してしまい、虫歯や歯周病の原因になります。
歯の側面を磨く際には、歯と歯茎の境目を狙って歯ブラシを当てて磨くようにしましょう。
3.歯と歯の間(歯間部)
歯と歯の間は歯ブラシでは磨ききれません。
そのため、歯ブラシをしっかりやっていても歯と歯の間から虫歯や歯周病が進んでしまう原因となります。
歯と歯の間からできる虫歯は隠れてしまっていて、目では見えないので、発見が遅れて虫歯がひどくなり、神経に達しやすい傾向があります。
また、歯間部は歯周病の多発部位でもあり、デンタルフロスを使わなければ歯周病にかかるリスクが非常に高くなります。
歯周病は全身の病気とも大きく関わっていることから、アメリカでは「floss or die フロスか死か」というスローガンがアメリカの歯科医師会の歯周病キャンペーン時に使われたほどです。
まとめ
歯磨きをするときに、漠然とゴシゴシ磨くよりも、汚れの溜まりやすい場所を意識して重点的に磨くことで、虫歯や歯周病の予防効果が大きく高まります。
あなたもこの「三大不潔域」を意識して磨くようにしてみてください。
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