「歯垢」「歯石」って聞いたことがあると思います。
具体的に説明しますね。歯垢は、食べかすなどがたまって、細菌が繁殖することで形成される物質です。
とても軟らかく、歯ブラシでも簡単に除去することができます。
けれども、ブラッシングのやり方が悪くて磨き残しが多いと、徐々に歯垢がたまっていってしまいます。
そのたまった歯垢が、「歯石」という、とても硬い物質へと変化するのです。
そんなとても硬い歯石は、「自分で除去することができない」というのが普通ですが、最近は専用の器具が販売されているようです。専門家の立場から言えば「歯石は自分で取ろうとせずプロに任せてください!」
です。
今回は、歯石除去についてお話しします。
1 歯ブラシでは除去できない
歯石は歯垢が石灰化したものなので、石のように硬くなっています。
ですから、歯ブラシでゴシゴシと強く磨いても、取り除くことはできません。研磨剤が豊富に含まれた歯磨き粉を使っても、歯を傷つけるだけなのでご注意ください。
2 スケーリングなら除去できる
歯石は、スケーラーと呼ばれる専用の器材を用いることで、除去することが可能となります。
はじめて聞く言葉だと思います。
しかし、歯医者さんに行ったことがあるあなたなら、一度は施術を受けたことがあるかもしれません。
歯の表面に付着した歯石をガリガリと削り落とす処置がスケーラーを用いた「スケーリング」です。
ちなみに、歯の根っこの方に形成された歯石を除去する処置は「ルートプレーニング」と呼びます。
歯茎の下にまでスケーラーを挿入するため、痛みや出血を伴うこともある処置です。これらはいずれも歯科医師や歯科衛生士といった専門家だからこそできる行為といえます。
3 市販されているスケーラーを使っても大丈夫?
実は、スケーラーというは、ドラッグストアなどでも販売されています。インターネットなどでも比較的安い価格で購入することができます。
ですから、スケーリングというのはある意味、誰にでも行える行為といえますが、実際はとても大きなリスクを伴うということを知っておいてください。
スケーラーを使って歯石を取り除く処置というのは、とても技術のいるものなので、一般の人が行うと容易に歯を傷つけてしまいます。
また、歯茎を損傷する確率は非常に高いといえます。
その結果、虫歯や歯周病のリスクを引き上げることも十分あり得ますので、歯石取りを自分で行おうとは思わないでください。危険です。
まとめ
このように、歯石は自分で取ることのできない物質です。
スケーリング自体は誰でも行うことができる行為ですが、健康なエナメル質に傷をつけたり、歯茎にダメージを与えたりする偶発症は容易に起こります。
それだけに、歯石の除去は専門家である歯科医師や歯科衛生士にお任せください。
歯科医院で受けるスケーリングであれば、安全な形で歯石をきれいに取り除くことができます。
歯石は歯周病の主な原因になっていますので、定期的に除去することをおすすめします。
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