口臭は社会生活を円滑に送る上で、妨げになることがあります。

それは大人に限らず、こどもにとっても同じことで、むしろこどもは大人と違ってハッキリと思っていることを言う傾向があるので、「臭い」とハッキリ言われることにより、傷ついたり、仲間はずれにされたりすることもあります。

こどもの口臭の原因にはどのようなものがあるのか、またその対策法について見ていきましょう。

こどもの口が臭う原因として考えられるもの

こどもの口臭の原因としては、次のようなものが可能性として考えられます。

1.汚れが取れていない

小学生になると、自分一人で歯磨きをするお子さんが多くなってきます。

また、永久歯への生え変わりが始まり、磨きにくい部分が出てくるため、歯垢が溜まりがちになって口臭の原因になりやすくなります。

2.虫歯

こどもは奥歯の歯間に虫歯ができやすく、中で大きく広がっていることがあります。

ですが、乳歯は痛みを出しにくいため、よっぽど神経に近い虫歯でなければ痛みを訴えることもありません。

そのような虫歯に溜まった細菌が臭いの原因になっていることがあります。

3.口呼吸

花粉症や鼻炎持ちのこどもや、アデノイドが肥大しているこどもは鼻から呼吸しにくく、口呼吸になっていることがよくあります。

また、癖で口呼吸になっている場合もあります。口で呼吸をしていると、口の中が乾燥して細菌が繁殖するため、口臭の原因になります。

4.扁桃腺の炎症・膿栓

花粉症のこどもや風邪をよくひくこどもは、扁桃腺に膿栓と呼ばれるカスのようなものがたまりやすく、それが臭いの原因になることがあります。

こどもの口臭対策法

こどもの口臭対策として、次のようなことをおすすめします。

■高学年くらいまでは1日に1回保護者が仕上げ磨きをする

こどもは小学校高学年くらいまではなかなか歯磨きを上手にすることができません。

小学生に上がると永久歯への生え変わりが始まり、永久歯の磨き残しによる虫歯の心配もあります。そのような意味でも1日に1回は保護者が仕上げ磨きをしてあげることをおすすめします。

■何ともなくても定期的に歯科を受診する

虫歯の早期発見、健全な生え変わりのためにも、歯医者で定期的な検診を受けることがとても大事です。

■口呼吸を改善する

こどもが口を開けていることが多い場合、口呼吸になっている可能性があります。

もし鼻炎やアレルギーで鼻づまり気味の場合、しっかりと治療を受け、鼻呼吸できるように改善しなければ、成長とともに顎の骨の変形や歯並びの悪化を招いてしまうこともあります。

 

これらの対策法は口臭対策というよりも、むしろ顎や歯の健全な発育にとって、とても大事なことです。ぜひ実践してみてください。