赤ちゃんのお口の中には、毎日いろいろな変化が見られますが、歯茎に関しても注意すべき点がいくつかあります。

とくに、赤ちゃんの歯茎には、大人と違った異常が現れることがあります。

お母さんにとっては、ちょっとしたことも非常に気になることだと思います。

今回はそんな赤ちゃんの歯茎の異常について詳しくお話しします。

歯茎の白いブツブツはなに?

赤ちゃんの歯が最初に生えてくるのは、生後6ヶ月くらいからなのですが、それより前の時期に、歯茎に白いブツブツした隆起が見られることがあります。

これは「上皮真珠(じょうひしんじゅ)」と呼ばれる症状で、歯が作られる際に出現した組織が、吸収されずに残ってしまったものです。

文字通り真珠のような隆起が複数認められるため、不安に感じる親御さんもいらっしゃいますが、基本的に治療の必要性はありません。経過観察することで、自然に消滅していきます。

歯が生えてくる直前に現れる膨らみ

歯茎の表面に、青色または紫色の膨らみが生じたら、それは「萌出嚢胞(ほうしゅつのうのう)」かもしれません。

萌出嚢胞とは、その名の通り歯が生えてくる時に現れることがあるデキモノで、これもまた基本的には治療が不要です。

見た目から悪性のデキモノのような印象を受けますが、歯が生えてくる過程で消失します。

なかなか治らない場合は、一度当院までお越しください。何らかの処置が必要になることもあります。

子どもの歯肉炎

歯が生えてくる途中の段階というのは、歯と歯茎の間などに汚れがたまりやすく、むし歯や歯周病のリスクが上昇します。

とくに、歯肉炎に関しては注意が必要です。

専門的には「萌出性歯肉炎(ほうしゅつせいしにくえん)」と呼ばれる病気で、子どもがかかる歯周病としても有名です。

萌出性歯肉炎では、一般的な歯肉炎と同様、歯茎が赤く腫れるなどの症状が認められるため、親御さんが気づいたらすぐに歯科を受診しましょう。

上皮真珠や萌出嚢胞とはことなり、萌出性歯肉炎は治療が必要となります。

とはいえ、軽症であればプラークコントロールを徹底するなど、お口の中を清潔に保つことで、症状が改善することが多いです。

まとめ

このように、赤ちゃんや小さなお子さんの歯茎には、治療が必要なものと、そうでないものとがあります。

気になることががありましたら、お気軽に当院までご連絡ください。

精密な診断を行ったのち、適切な処置を施します。上皮真珠や萌出性嚢胞は、診査をすることですぐに診断することが可能です。