昨今、代用甘味料というものが広く普及するようになりました。

キシリトールやアスパルテームなどが代表的で、いろいろな食品に活用されているため、皆さんも普段から口にしているかもしれませんね。

特にキシリトールは、よく耳にします。今回はそんな代用甘味料がお口の健康に寄与する理由を詳しく解説します。

代用甘味料が好まれる理由とは

甘いお菓子には、基本的に砂糖であるスクロースが含まれています。

砂糖が豊富に含まれたケーキやチョコレートなどは、食べるだけで幸せな気持ちになりますよね。

けれども、虫歯のリスクが上昇するという、大きなデメリットも存在しているのが難点です。

そこで重宝するのが代用甘味料です。キシリトールなどの代用甘味料は、スクロースと同程度、アスパルテームに至っては、100~200倍の甘さを持っています。

それにも関わらず、虫歯になりにくいという性質を備えており、世界中でも広く活用されるようになりました。

甘いのに虫歯にならないのはなぜ?

虫歯の原因となるのは、ミュータンス菌に代表される虫歯菌です。

これらの細菌は、原則的に砂糖であるスクロースをエサに、生命活動を営んでいます。

その過程で生じるのが歯を溶かす産生の物質です。

一方、キシリトールというのは、スクロースと同じように甘いのですが、虫歯菌のエサとならないという決定的な違いがあります。

虫歯菌はキシリトールを体の中には取り込むのですが、それを栄養にしてエネルギーを作り出すことができないのです。

キシリトールは虫歯菌を兵糧攻めにする

さて、キシリトールが虫歯菌のエサとならないことで、歯質を溶かす酸が産生されないことはわかっていただけたかと思います。

加えて、もうひとつ重要なポイントがあります。

それは、虫歯菌がキシリトールを取り込むことで、本来はエネルギー源となるスクロースを摂取できないという点です。

例えば、私たちもカロリーゼロなものだけを口にしていたらどうなるでしょうか。胃袋は膨れますが、エネルギーを生み出すことができずに、どんどん衰弱していきますよね。

それと同じようなことが、虫歯菌の体でも起こります。つまり、キシリトールというのは、虫歯菌を兵糧攻めできる素晴らしい物質なのです。

まとめ

お話ししたように、キシリトールは砂糖と同じ甘みを楽しめるだけではなく、虫歯菌の活動を抑える働きも期待できます。

虫歯は予防したいけれど、甘いものはやめたくない、という方はキシリトール入りのお菓子やスイーツを積極的に選んでみてはいかがでしょうか。