私たちの体は、毎日摂取する食事によって作られていきます。
それは皮膚や内臓だけではなく、歯のような硬い組織も同様です。
そこで今回は、健康的で強い歯を作るために欠かすことができない栄養素を詳しく解説します。

1 エナメル質はビタミンA

歯の最も外側を覆っているのはエナメル質です。
人の体で最も硬い組織であり、97%が無機質で構成されています。
そんなエナメル質の発育に不可欠なのはビタミンAです。
ビタミンAをしっかりと摂取することで、エナメル質の形成不全や石灰化不全などを防止することが可能です。

ちなみにビタミンAは、レバーやうなぎ、ほうれん草などにたくさん含まれています。

2 象牙質はビタミンC

象牙質は、エナメル質のすぐ下に存在している硬組織です。
エナメル質よりは無機質の割合が少し低いのが特徴です。

歯の神経が一部入り込んでおり、外からの刺激を受けやすい組織となっていることから、健康な状態を保つことが重要といえます。
そんな象牙質の発育に重要な栄養素は、ビタミンCです。

小松菜やブロッコリー、ピーマンなどにはビタミンCを豊富に含んでいます。

3 カルシウムの吸収を助けるビタミンD

エナメル質も象牙質もその大部分は「ハイドロキシアパタイト」と呼ばれる物質から構成されています。
ハイドロキシアパタイトの主成分は「リン酸カルシウム」というものであり、カルシウムをいかに効率よく摂取するかが、歯質の正常な発育のカギを握ります。

そこで有用なのがビタミンDです。
ビタミンDは、カルシウムの吸収を助ける重要な栄養素となっていますので、日ごろから積極的に摂取するようにしましょう。

そんなビタミンDは、さんまや鮭、干しシイタケなどにたくさん含まれています。

4 歯を強くするフッ素

歯を強くする物質といえばフッ素です。よく耳にする言葉ではないでしょうか。
フッ素は「歯の表面に作用させるもの」と思われている方も多いかもしれませんが、体の中に取り込むことによって歯質を強化することも可能です。
具体的には、桜エビやわかめ、のりなどを積極的に摂取することで、フッ素を体に取り込みやすくなります。

その結果、強い歯質を作り上げるサポートをしてくれるのです。

▼まとめ

このように、歯の正常な発育を促す上で、バランスのとれた食事は重要です。
上述したような栄養素を、いろいろな食品から自然な形で取り込むことをおすすめします。
そうすることで、虫歯菌に負けない強くて健康的な歯を作り上げることが可能となります。